高金利通貨は「買い」ですか?
2010年1月 4日 | コメント(0) | トラックバック(0)
私がブログを管理運営している安河内哲也先生のところで、経済クイズが出されています。為替の動きの考え方。経済学的には基本でありながら、多くの人が分かっていないことです。
日本のゼロ金利に対して、ずいぶんと前からオーストラリア$やニュージランド$などが高金利でした。外貨預金や、FXのスワップ儲けに走った人もたくさんいましたね。
残念ながら、経済学的には「普通はそういうことをすると損をするよ」ということになります。
「購買力平価説」という基本的な考え方があります。「同じモノは、どの国(通貨)でも、同じ値段である」ということ。すごく分かりやすく説明します。
・1ドル=100円
・ハンバーガーが、日本:100円、アメリカ:1ドルで売られています
↓
アメリカでインフレ(=物価上昇=金利上昇)が起こりました
ハンバーガー 日本:100円、アメリカ:2ドル
↓
同じモノは、どの通貨でも同じ値段にならないといけません
1ドル=50円、円高ドル安になります
以上。
インフレが起こっているドルを買っていた人は、持っていた1ドルが、100円から50円になってしまいました。金利が高い通貨は、経済学的にはいずれ安くなることに決まっています。
想定される質問は2つでしょうか。
(1)「インフレ=物価上昇=金利上昇」の意味がわからない
1-2行では書けませんので、景気が良くなる→金利が上がる&モノの値段が上がるととりあえず覚えましょう。
(2)なぜ「同じモノは、どの国(通貨)でも、同じ値段」にならないといけないのか?
→1ドル100円、ハンバーガーが日本100円、アメリカ2ドルの状態が続くと、日本のハンバーガーをアメリカに空輸して売るだけで1ドル(100円)儲かってしまいます。
(*)日本は島国なので、空輸代が掛ってしまいますが、地続きを想像してください。国境線を跨いで、こっちのものをあっちへ渡すだけで無限に儲かってしまいます。
この(2)の考え方に、経済の見方の根本が詰まっていると私は思います。簡単に儲かりそうな状態は自然と是正されるようにマーケットが動く、ということです。
株も為替は、勉強・研究を重ねると、「普通はそういうことをすると損をするよ」ということは学べますが、「人並み以上に確実に儲ける方法」は絶対に出てきません。そのような方法は、仮に誕生したとしても、途端に抹殺される宿命なのです。
購買力平価説は1921年に発表された説だそうです。かれこれ90年前に既に分かっていることなのですが、今日でも「外貨預金で高金利」なんてマジメに語っている銀行マン、証券マンがいます。銀行マンや証券マンの仕事は、お客様にお金を動かしてもらうことであって、お客様のお金を殖やすことではないからです。「どうしたら手持ちの商品を売れるか」は勉強しますが、「どうしたらお金は殖えるのか」の勉強はしていませんし、仮にそんな勉強をしてみたところで、世界最強頭脳集団でも失敗する世界ですから、そのへんの支店の営業マンなどに分かるべくもありません。
本当にお金をうまく運用したいのなら、私に相談したほうが5倍くらいマシです。
追伸 さっき見たら、この下↓に、南アフリカのランド(という通貨です)が「年利25%」なんていう広告が出ていました。念のため。答えはもう分かっていますよね!? 世の中に「おいしい話」が無いとは言いませんが、少なくとも、インターネットで偶然、あるいは、飛び込みセールマンとか営業電話によってもたらされることは、無いです。
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