仏教者・宮崎哲弥

2009年12月29日 | コメント(0) | トラックバック(0) このエントリをメール このエントリをYahoo!ブックマークに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 このエントリをtwitterに登録

 光GENJIの赤坂"元メンバー"が覚せい剤で再び逮捕されたのこと。執行猶予中の再犯。彼を罵倒し、ダメ人間のように言う報道が始まるのでしょうか。

 仏教者は、どこまでも、赦し、説き、励ますのがその努めです。評論家・宮崎哲弥氏はナーガールジュナの中観派に通じる仏教者であると自称していますが、氏の仏教者としての一面を垣間見た文章があります。

 2006年、日本テレビの炭谷宗佑アナウンサーが盗撮で逮捕された事件において、大手マスコミはどこも実名で報道をしなかった。日本テレビの公式コメントは以下の通り。

社員のプライバシーにかかわることなのでコメントできない。当社としてすでに社員には適切な対応を取っている

 では、テカガミの植草は? 田代まさしの転落だってはじめは盗撮。のりピー、押尾、赤坂だって。そもそも、盗撮と薬なら、私のイデオロギー上は、薬の方が"悪度"は軽い。単純に、被害者がいないからだ。

 芸能人と(アナウンサーとはいえ)一社員ということで公益性の議論をしたいのだろうか? であれば、たまに見かける大手企業の社員が痴漢をしたとか飲酒運転をしたという実名報道は? あんなものに公益性などない。

 そういうわけで、宮崎哲弥氏は、「炭谷宗佑」の実名を公然と挙げてメディア批判を展開した。そのときの文章が下記。

本日放送分の、よみうりテレビ「そこまで言って委員会」について、一つご報告があります。

私は、先週発覚した日本テレビの炭谷宗佑アナウンサーの盗撮問題に関し、メディアは事件の経緯を実名で報道すべしという見解を、TBSラジオ「アクセス」、朝日放送「ムーブ!」を通じ発表してきました。

「そこまで言って委員会」でも、「明暗」をテーマにした第三パートにおいて、暗澹たる現実として「メディアのヘタレ」をモニターに掲げ、収録時のトークで、炭谷アナの実名を出して自説を述べました。

しかし局側の判断により、この内容が放送されない可能性があります。

番組編集権は専ら、よみうりテレビに帰属する事項ですので、その判断に異を唱えるつもりはないのですが、視聴者の皆様に一言、予めお断りを申し上げておきます。

「報道の自由」「実名報道の原則」を生命線とするはずの報道機関が「身内を庇っている」と疑われかねない不透明な姿勢をいまだに保ったままであることに、驚きを禁じ得ません。これは一日本テレビの問題ではなく、放送報道全体に突き付けられた問題でしょう。放送に関わりを持つものとして、慚愧に耐えない事態であり、また「通信放送懇談会」で一貫して民間放送の報道の公共的意義を訴えてきた者として遺憾としかいいようのない事態です。

一テレビ局の誤った判断に、他のテレビ局も無批判に追随している現状をみて、底知れぬ恐怖すら覚えました。
隠蔽をよしとする空気が瀰漫するなか、あえて状況に一石を投じる決断をしたTBSラジオ「アクセス」、ABC「ムーブ!」スタッフの勇気を称えたいと思います。

同時に、炭谷宗佑氏がこの蹉跌を乗り越え、立派に再起されることを心より念じます。

宮崎哲弥

 注目は最後の一文。「炭谷宗佑氏がこの蹉跌を乗り越え、立派に再起されることを心より念じます。」 「蹉跌」(さてつ)とは、失敗や挫折のこと。

 この一文を添えられるところに仏教者の真髄がある。そしてこれは、ポーズではない。本当に、そう思っている。

 私は、麻原彰晃にも宅間守(池田小殺傷)にも金川真大(土浦通り魔)にも加藤智大(秋葉原通り魔)にも、そう思っている。犯してしまった事柄については、現行法による適切な手続きの下、刑を確定し受刑しなければならない。遺族は大変にお気の毒であり、多方面からのケアをするべきである。

 しかし同時に、彼らには、死刑のその瞬間まで、あるいは来世があるのなら来世で、ぜひとも立派に再起して欲しいと、本当に願っています。

 ちなみに、なぜそう思うかは、「仏教を"やる"人が優しいから」では全然ない。人間に内在する問題性、ダメさ加減に少しばかり気づいたからである。

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