ドラッグが重罪なら...
2009年11月 9日 | コメント(0) | トラックバック(0)
「のりピー」に判決が下ったそうで。懲役1年半、執行猶予3年。
私は量刑には慎重な方です(要するに弁護側に回る)。以前の当ブログ記事で「漂流者」さんが的確にコメントされていましたが、刑事事件は原則的に、世論や被害者のために刑罰を加えるわけではなく、国家と犯罪者との問題です。国家は、国民(⊇犯罪者)に、罪刑法定主義や推定無罪といった原則を約束しています。「疑わしきは被告人の利益に」。これは、被告人と被害者を比べているのではなく、被告人と原告人(検察=国家)の話。だいいち、薬物や単独の道交法違反など、犯罪は必ずしも被害者を必要としません。
と、前置きした上で、本当にドラッグはイケナイなら、いくらなんでも日本の刑罰は軽いです。初犯で、販売目的の所持でもない限り、この懲役1年半、執行猶予3年が相場。
無論、「前科者」ではありますが(*)、そもそも「前科」が"ダメージ"になるのは、ある特定の職業の人たちのみです。サラリーマンか、高度な資格職か。
サラリーマンは、有罪が確定すれば(執行猶予でも)、懲戒解雇になるケースが多いでしょう。また、履歴書の賞罰欄に記さないといけませんので、今後の就職にも支障があります。また、法曹や会計士などの高度な資格職も制約が出てくる。
それ以外の、つまり自営業者などは、前科者であることが明るみに出ることはほとんどありません。個人事業主でも会社の代表者でも、他社と取引をする場合に、会社概要を出すことはあっても、代表者の履歴書を提出したり賞罰をお伝えすることはありません。私も、私が刑事罰を受けたことがあるかないかをお話したことは無い。(もっとも、「上場する」などといったフェーズになれば話は別ですが)
もちろん、のりピーのように報道によって社会的制裁を十分に受けてしまう例はありますが、軽くもない罪を犯しつつ、会社の代表者として業界団体などの要職を務めている人を現に知っています。
そういう人にとっては、懲役1年半、執行猶予3年など、「注意されちゃった」くらいのものです。ドラッグが本当にイケナイのなら、もっと刑を重くしましょう。それでは刑務所が溢れてしまうなら、中国みたいに死刑にしたらいいのではないでしょうか(私は反対ですけどね)。
(*)「前科」なる法律用語は無いのでその定義は曖昧です。詳しくはWikipediaを参照ください。
最も意味を拡大すると、科料や道路交通法違反の罰金刑なども対象となり、私は一度、道路交通法違反(速度超過)で罰金刑に処せられていますので、前科者ということになります。Wikipediaの記述が正しければ、市区町村の犯罪人名簿には載っていないが、検察庁による犯歴管理には記録されていることでしょう(どんな小さな科料でさえも記載され、死亡するまで削除されないとのこと)。
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