小泉純一郎と格差問題
2008年9月25日 | コメント(0) | トラックバック(1)
小泉純一郎元首相が引退だそうで。いろいろご批判もあるのでしょうが、私はとても大好きな政治家です。少なくとも私がモノゴコロついてからの総理(中曽根以降)の中では一位だし、現在の国会議員の中でも一二を争う人物です(ちなみにもう一人は民主党の枝野幸男さん)。
私が小泉さんに学んだのは、青臭い表現ですが「信念の貫きかた」というもの。自分の政策に反対する者を「抵抗勢力」と命名し、森喜朗の声に耳をかさず「おれの信念だ、殺されてもいい」と衆議院解散を決行。郵政民営化に反対した議員は公認せず、昨日の仲間に刺客を送り込んだあの一連の立ち振る舞いです。信念を貫くには、こうした、少々人にぶつかっても「ごめんよっ」と突き進んでいくようなところがないといけないんだと思います。そういられるためには、不要なしがらみをつくらないこと。
政策面でいうと、私は反戦反米なので安全保障の面では不満もありましたが、それ以外の、いわゆる市場原理主義、小さな政府については大賛成です。彼を象徴として「格差問題」が語られますが、彼は「格差が出ることが悪いとは思わない」と発言し、結論づけています。
私も同じくです。「格差」を安易に問題にする人の中に、最下層の生活の問題と、それ以上の中流から上流の差の問題とを混同している人がいます。ネットカフェ難民、ホームレスみたいなのは前者で、ホリエモンだの村上ファンドだのは後者です。
前者は、日本国憲法第25条が「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と明記していますから、「健康で文化的な最低限度の生活」は国が提供しないといけません。立法的にこれを実現しているのが「生活保護法」だと思いますが、現行の生活保護法が「健康で文化的な最低限度の生活」を提供できているかどうかの検討は必要です。この話は私もわかる。
ところが、もう一つの、超お金持ちが増殖する一方で貯金ゼロの家庭が20%ある、といった類の話は、資本主義として当たり前のことで、その差が従来より開いたのは、産業構造の変化であって、「悪いとは思わない」ということになります。
世の中は金だけじゃありません。贅沢はできなくても、健康に、文化的で、豊かな日々を送っている人はたくさんいます。「いや、俺はやっぱり金持ちになりたい」という人はなればいい。99%の庶民が踏み出せない一歩を踏み出したから、彼らはお金持ちになったのです。なりたい人はそうすればいい。それだけのことです。
自由であるということは差があるということです。個人の才覚、夢、希望、幸福観を、誰にも邪魔されることなく追求できる。私は違いますので分かりませんが、きっとお金持ちは、人と比べたりしません。「格差が開いている」なんて言って人と比べている間は、いつまで経ってもダメに決まっています。
そもそも、格差問題をメシの種にしている政治家や評論家に付き合っていちゃいけません。彼らを見ると、信者を獲得したいが為に世界の終わりを説く悪徳宗教家のように思えます。それならまだ、どうやったら金が稼げるようになるのか、どうやったら健全な家計になるのかといった、書店に数多並ぶ怪しげなマネー本のほうが良心的だと思うくらいです。
さよなら純ちゃん、また会う日まで。皆さん今宵は純ちゃんのあの鬼気迫る「ガリレオ・ガリレイ会見」を観てあげてください。この会見のハイライトは、質疑応答の中にあります。ここまでの覚悟と度胸を持って決断をできた首相を私は知りません。
多くの自民党の皆さんから、よく言われたことであります。自民党が分裂して選挙に勝てるわけがないじゃないかと。だから、否決されても解散するなと。(中略)しかし、私は今国会で成立させると。(中略)自民党が分裂して選挙に勝てるかどうか。それは勝てないと思っている方もいるでしょう。私も率直に言って、選挙はやってみなければわからないと思います。しかし、この選挙を、私は郵政民営化賛成の勢力と協力していかなければならないと思っています。郵政民営化反対の勢力と協力することはありません。(中略)過半数を得ることができるように全力を尽くします。(中略)過半数を取ることができなかった、と言って、郵政民営化に反対の勢力と協力することはありません。自民党と公明党が国民の審判によって過半数の議席を獲得することができなったら、私は退陣します。
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