卒業論文のアトリエ

2006年7月26日 | コメント(2) | トラックバック(0) このエントリをメール このエントリをYahoo!ブックマークに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 このエントリをtwitterに登録

 最近は、もっぱら 佐々木閑 『出家とはなにか』 大蔵出版、1999年 を精読しています。こんなかんじでメモを取りながら(自分用なので、未だ整形していませんし、書き方など統一されていません)。
 律蔵に基づくインド仏教教団の姿の基礎を改めて押さえておくために。いわゆる概説書でありますが、注釈も豊富で、卒論のテーマのヒントになるようなこともいくつか出てきます。

 そうそう、卒業論文のこと、書きましたっけか、ここに。いろいろ総合的に判断して、

・地方:インド仏教
・時代:初期(ゴータマ・ブッダ(BC.5-4c)~AD.5cくらいまでかな)
・領域:律蔵をもとにした史実面

を扱うことにしました。

 「史実面」というのはどういうことかといいますと、仏教の研究といった場合に大きくわけで、教理/思想を扱う面と、歴史/史実を扱う面に分かれるのですが、後者ということです。思想面とは「どういうことを考えていたのか」、史実面とは「どう在ったのか」ということでしょう。
 もちろん、これは表裏一体です。個々の比丘、その集合の僧伽の実生活の上に思想は生まれてくるし、一方で、その実生活は思想によって規定される(少なくともある程度は)。

 なぜこっちにしたか、一つ述べておくと、仏教学というのは基本的に文学部系列の学問であるわけで、文学部でも哲学科の場合は哲学的研究という手法がありますが、基本的には文献学的研究です。したがって、思想面といっても、それは「思想史」の研究であって、「思想そのもの」の研究というのはなかなか困難であるし、またたいして評価されないのが日本の実情のようです(その是非は置いておいて)。

 「モノゴコロ」ついてから仏教なんぞをかじっている身ですから、思想にも興味がないことはない。もちろん、私なりの仏教思想はあります。ただ、そこに深入りすると客観性を欠くし、もっといえば客観的に示す必要性が私にはないのです。たとえ、実証性に乏しくとも、私が宗とする仏教は私が理解する限りにおいてのことで構わないと思っていますので。ですので、「学ぶ者としての私」としては、思想を扱うことはやめたわけです。

 平たくいえば、学問と私的思想・信条を切り分けた、ということです。学問が思想の邪魔をせず、また、思想が学問の邪魔をしないように。

 Wikiの話を持ち出したので、ちょっと別件で一つ書いておきます。「佛教大学 レポート集」というのがあって、私の、渾身のレポートがたまっています。そこに書いた通りですが、パスワード設定を書けることにしました。
 私自身は、趣味といっても、好事といっても、ライフワークといってもいいスタンスで勉強しているので、人のレポートを見て楽に仕上げようなんていう発想は微塵も起こらないわけですが、佛教大学の場合、各種の資格や免許を取得しようとして通っている方が大勢いる。勉強は目的ではなく手段の人が。そういった状況を考えたときに、少なくともまったくのオープンに公開することは適切ではなかろうという趣旨です。
 そういうわけで、今日メールを頂いた方がいましたが、悪しからずご了承ください。

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コメント(2件)

花ノ坊 | 2006年7月26日 21:40

いろいろな動機で大学に通っている人がいると思いますが、自分の頭で考え、悩むことが大事だと思います。人のレポートをコピーして提出する人がいるとしたら残念といいますか、もったいないですよね。お金払って(親じゃなくて自分で稼いだカネでしょうし)、レポート写して単位を取るって。(それやったら無理して大学来なくてもいいんちゃう?って。)
わたしゃ今日でスクーリングすべて終わりました。あとは論文に向かっています。
明日からスクーリングだそうですね。がんばってください。

神田忠如 | 2006年7月27日 21:05

文脈上、補足しておきますが、私にメールをくださった方が、「レポート写して単位を取」ろうとしているかは分かりませんし、少なくとも文面からはそうは思っていません。

単に、不特定多数の人に見せる「メリット」と「デメリット」を考えたときに、公開をやめた、ということに過ぎません。

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