履修ガイド(原始・部派仏教思想)

2005年08月21日日曜日PM | コメント(0) | トラックバック(1)

■科目責任者
 並川孝儀教授

■テキスト
 水野弘元 『原始仏教』 平楽寺書店

■科目の概要
 原始仏教は、仏教の根本であることから根本仏教とも言われ、またインド仏教の歴史において初期時代の仏教であることから初期仏教とも言われる。仏教の祖である釈尊(ゴータマ・ブッダ)や仏弟子の教えを中心に説かれた経(阿含・ニカーヤ)、律を研究の対象とする仏教である。
 部派仏教は原始仏教に続いて興った仏教で、「経に対する解釈や研究」を意味するアビダルマ仏教とも言われ、原始仏教の根本思想を学問的に哲学的に体系付けられた仏教である。その文献は論と言われ、仏教学の基本とも言うべき仏教である。
 この原始・部派仏教思想は、後の仏教の基礎とも源流とも言いうる仏教であるだけに、仏教を学ぶ者にとって不可欠な科目である。

■学習の要点
 「科目の概要」で述べたように、仏教の基礎とも源流とも言いうる仏教であるだけに、ある部分だけを学ぶのではなく、全体を学ぶことによって仏教とはどのような思想をもった宗教であるのかを知る必要がある。どの思想も仏教の根本思想をさまざまな角度から説き明かされた一面であるから、いずれもが関連したものであると知っておきたい。
 先ず、インド仏教において原始・部派仏教はどのように位置付けられるのか、また当時のインド思想がどのようであったのかを理解した上で、無常や無我、縁起など原始仏教特有の思想がどのような内容を有したものであるかを一つ一つ確認しながら学習を進めていただきたい。

  1. 仏教と業報輪廻思想

  2. 三法印

  3. 四諦説

  4. 三明と六神通

  5. 合理性と迷信の排除という仏教の立場

  6. 涅槃

■リポート設題
□第1設題 8枚(横書き)
 原始仏教に説かれる「縁起」について

□第2設題 8枚(横書き)
 原始仏教に説かれる修行道について

■リポート学習の留意点
 原始仏教に説かれる「縁起」も「修行道」も仏教の中で最も重要な思想であり、すべての思想の基本となっている。ですから、テキストを読む時は、設題に直接関係する箇所だけでなく、その他の関連するところもしっかり目を通す必要がある。第1設題について言えば、三法印や四諦説のところも必ず精読しておいてください。

□第1設題の留意点
 仏教の根本思想である「縁起」の思想は、無常など他のさまざまな思想に形をかえて説かれているので、その点に留意してリポートを作成してください。また、十二縁起説を説明する時には、十二支の各々の関連を意識して記述するようにしてください。

□第2設題の留意点
 悟りに向かってどのように修行をするのか、については四諦説の道諦、八正道、そして三学などに説かれています。原始仏教に説かれる素朴な修行論をしっかりと理解に努めて下さい。

■参考文献
・三枝充悳 『縁起の思想』 法蔵館
・中村元 『原始仏教の思想.2〔決定版〕(中村元選集 16)』 春秋社
・田中教照 『初期仏教の修行道論』 山喜房仏書林(高価ですので図書館などで閲覧して下さい。)

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