筋書きのあるガチンコ 追悼・橋本真也
2005年7月12日 | コメント(0) | トラックバック(1)
プロレスラー「スリーツーワン、ゼロワン!」の橋本真也氏が死んでしまいました。40歳、脳幹出血。「破壊王」といわれたように闘魂三銃士(ほかに蝶野正洋、武藤敬司)の中でもパワー溢れるプレーをしていた橋本、なんだか最期はあっけなく逝ってしまいましたね。
私、格闘技は好きです、昔から。テレビでやっているものはだいたい見ています。まだK-1だのPRIDEだのがないころはボクシングをよく見ていました。プロレスも好きですよ。
ご承知の通り、プロレスは「ショー」です。「八百長」という人がいますが、ちょっと意味が違います。別に隠しているわけでもなんでもなくて、はじめからおわりまで「ショーエンタテイメント」なだけです。サルティンバンコとか、劇団四季とかと同じことです。まぁ、アメリカのプロレスに比べると、日本はそこのところをウヤムヤにしてきたことは確かです。
ただ、「ショー」だから即つまらないかというとそういうことではなくて、要は、「筋書きのあるガチンコ」なんですね。最後にどっちが勝つかは決まっている。団体全体、あるいはプロレス界全体でどういうストーリー展開をしていくのかも練られている。ただ、試合中自体は本気なんでしょう(繰り返しますが結果は決まってますよ)。だから、試合後に見せる涙だとかそういうものは、きっと本物なんだろうと思います。
だいたい、よく考えてみなくとも、人生だって「筋書きのあるガチンコ」でしょう。最後は死んでしまうのです。私は幼少のころから「死」が怖かったです。それは今でも変わりません。怖いというか、どういう事態かわからないので不安だし、淋しいし。
その意味で、私にとって、人生は最後 敗北なのです。自分の意思に反して死んでしまう。だから、「成功者」の話とか嫌いです。なにが成功なのか。得てして成功者なんて言われている人間こそ、最後死ぬ時は敗北を感じるんじゃないでしょうか。人生、百戦百敗、最後は自分の意思に反して負けます。
だからといって、その「筋書きのある」人生を無意味に、適当に過ごすのかというと、そうではないでしょう。最期はわかっていても、その途中はガチンコで生きています。
総合格闘技が好きな人はクールにエクスタシーを感じている人が多いです。一方プロレスは、熱いファンが多い。「筋書きのあるガチンコ」に、人生をオーバーラップしているのではないでしょうか。
謹んでご冥福をお祈りいたします。 合掌
余談で、ワイドショーみたいであれですが、喪主を32歳の妹さんが務めるそうです。父は若くして蒸発、母は死去、妻とは離婚、ということで肉親は妹しかいないのだそうです。プロレスラーって、基本的には「いろいろある」人が多いです。いわゆる被差別地域で育った人や、在日朝鮮人の方等。長州力や、前田日明は「カミングアウト」しています。こういう境遇もまた、ロマンティシズムを誘うのでしょう。
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